国民の間の格差(特に所得格差・消費格差・資産格差などの経済格差)が顕在化した社会を格差社会と呼びます。1980年代前半まで国民総中流社会と呼ばれていた日本ですが、バブル期以降、格差社会に突入したと言われています。
そのバブル期以降に急増した非正規雇用で働く人々にとっては正規雇用と比べると職業能力開発の機会が十分ではなく、職業能力の向上も困難なため、将来独立しなければならなくなったときに、所得格差がより拡大したり、固定化されることが懸念されています。
また、近年の賃金格差の動向については、性別、年齢別では特に30〜40歳代の男性労働者が拡大傾向にあり、企業に継続的に勤務している労働者に限ると、大卒労働者の場合、40歳代を中心に賃金格差の拡大が見られるということです。さらに、大卒・高卒の学歴間賃金格差も拡大傾向にあります。
格差社会については格差そのものよりも、格差の固定化が問題視されています。現状はどうあれ、這い上がれる機会は平等にある社会であって欲しいものです。